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" カボチャ(南瓜)宣言 " ............. # - 70

November  19  Saturday,  day 323 - 05.     Permalink    " 5. social issues "     comentarios 0

朝食に湯気の上がったカボチャを食べながら「僕は、戦時中に一生分以上のカボチャを食べたからカボチャはもう二度と食べないっ!」と宣言した知り合いのご主人の話を家内がしてくれた。男に白米を食べさせようと女たちがカボチャを食べたので「女性はみんな手のひらが真っ黄色だった」と、亡父が話していたのも記憶にある。

厳しい冬を越すために外で枯れ木を拾ったが、それもすぐに尽き椅子や机など家中の家具や蔵書等も燃やし寒さをしのいだ。勿論食べる物だってろくになかったからモソモソして美味しくなかったけど粟(あわ)を長時間煮て柔らかくなったら表面の黒い灰汁を捨て食べた。お兄ちゃんは体が大きいから15個、私は10個というふうに、満州の厳冬に向かって体に脂肪分が必要と母がピーナッツを分けてくれた。そのピーナッツを食べながら、これからの季節に備えるのだと子供ながらに思った。いつもひもじかった。山田洋次氏(映画監督)の「満州引き上げ談」から。

ジャガイモ事件。食料の足しにと北海道からジャガイモを沢山送ってもらった家の話。物資のない時代だったから苦心惨憺してカレールゥーのようなのを作り、ご飯代わりにそのジャガイモを蒸かし皆でカレーライスのように食卓を囲んた。その様子を二階から見ていた隣家の奥さんが「あのお米ほんの少しで結構ですから家(うち)にも分けてくださいませんか」と、お願いにみえた。蒸かしたての湯気の上がったジャガイモが隣家からは「真っ白い炊きたてご飯」に見えてしまったようなのだ。最近、あそこの家は非常時だというのに毎日のように白飯を食べている・・・恥を忍んでお米を分けてもらいに行ってきます!と。

我が家では朝食のおかずに時々蒸しカボチャがでる。その方が多く食べられるので野菜は蒸したり煮たりし食べる。カフェ・オレにシナモンを入れ、トーストと蒸したり煮たりの野菜・他というのが朝食メニューのスタイルだが、あんなに美味しいカボチャを「もう二度と食べないぞっ!」と宣言してしまうのは、よっぽどのことだろうと思えるのである。カボチャを見る度に嫌だったことや辛かったことなど、当時が鮮明に蘇ってしまうのだろう。戦争体験ない自分にはその程度の想像しか働かないが、宣言後その人はけっしてカボチャを口にしなかったそうだ。


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